[読成経済プレミア]日本は、2013~現在に至るまで、異次元の金融緩和を続けている。これがまずどういう政策なのか説明したい。
この政策をわかりやすく説明すると、物価目標2%まで日本の国債を日本銀行が購入し、金利を意図的に落とし、円安誘導させ、円高を防ぐことを目的とされた政策である。金利が安く、円安であるとどのような効果が期待できるのかは、以下の通りとされている。
・企業が融資(借金)しやすくなる為、設備投資が増えることの期待
・円の価値が海外の通貨よりも価値が下がる為、海外の人が日本で作られた物を安く買える要は輸出企業が利益を得ることができる期待。
・外国人観光客や労働者の呼び込みを期待できる。
・海外へ離散した製造工場の国内回帰の期待
・物価の上昇による賃金上昇の期待
である。
実際この政策は、輸出企業やインバウンド事業には多大な利益をもたらし、外国人労働者の呼び込みにも成功した。だが相変わらず物価の上昇、賃金の上昇は望めなかった。異次元の金融緩和はいつまで行うつもりだろうか、そもそも物価というのは原油価格が上昇した時や世界情勢が不安定になり、日本の貿易に悪影響(材料や食料等の輸入の低下)を及ぼした場合にもあがることもあり、そのときに物価目標到達したからと出口戦略を取れるのだろうか?恐らく完全に出口戦略にでるタイミングを失っているだろう。
問題は、日本円の価値が何かをきっかけに想定以上これ以上下がってしまったら(円安、物価上昇が起きたら)、かつてユダヤの大富豪ジョー・サロス氏が行ったようなイングランド銀行への国債の売り、つまり海外勢の債権市場の投資家に日本国債の売りをしかけられたら、金利が制御できなくなり、金利が暴騰、もしもそうなれば金融緩和で膨らんだ日銀当座残高への利払いで日銀が債務超過に陥り、国債の金利も上げないと政府は資金調達できない為、更なる財政悪化から大増税、最悪財政破綻からのハイパーインフレとなるリスクがあると思う、そして住宅ローンを変動金利で借りた国民が払えなくなる。結果的に国民に負担が押し寄せるだろう。
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