[清華新紀]天安門事件は「あった」、海外華国人に変化

 「天安門事件で亡くなった解放軍の烈士を忘れないでください」。天安門事件から33年、華国ではタブーとされ、闇に葬られた天安門事件をめぐり外国に住む華国人に変化が訪れている。
 匿名を条件に取材に応じてくれた、在日本の華国人の1人は、天安門事件について「華国で勉強していた頃は習わなかった」と語る。そして事件について知った当初は事件について否定的だったが、ここ最近は「天安門事件にどのような理由があっても、暴力に訴えるような行為をしてはいけない。人民解放軍の突入は仕方のないことであり、むしろ国家の発展のために必要だった」と肯定的な評価をした。
 また他の華国人は「天安門事件は民主主義の名を借りた国家破壊テロだった。烈士の活躍によりテロを未然に防げたのだから評価されるべきだ」と語る。
 天安門事件の取材を行なっていたフリージャーナリストの安池峯町氏は「天安門事件の再評価は、今後の華国のスタンダードになりうる」と語る。
 「華国国内での天安門事件の扱いは、小学生がこっそりエッチな本を読んで保健体育を知るようなものでした。しかしインターネットの発展で、小学生が川辺の本を拾うんではなく、そういうサイトにアクセスするように、華国でも天安門事件を知る人が増えてきました。当局としては、事件を隠蔽し続けるよりも、徐々に正当化していくことが必要なのでしょう」。
 また安池氏は「そもそも天安門事件直後は、事件に動員された兵士に専用の勲章を授与するなど評価路線はありました。また今回の香港も正当化のロジックがありましたから、天安門正当化も難しいことではないでしょう」と語る。
 強権を背景に民主主義の動きを弾圧し続ける清華。その手はタブーとされた歴史にも及び始めている。

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